DATA
発注者 | 国土交通省住宅局 |
工期 | 2020年 |
INFORMATION
防火地域又は準防火地域に指定されている歴史的まちなみ景観を有する地区においては、歴史的建築物の景観的・文化的価値を損なうことなく改修等を行うことが困難であり、歴史的まちなみ景観が失われつつあることが懸念されている。
本調査では、防火上の安全性の確保と歴史的まちなみの保全・継承の両立を目指す市の城下町地区を対象に、防火上の安全対策と歴史的まちなみ景観の保全・継承の両立を目的としたケーススタディを行った。
具体的には、当該地区の歴史的まちなみ景観の歴史的背景やまちなみを構成する伝統的建築様式、既存建物の防火性能や消防活動上の課題等、地区の現状及び課題を踏まえ、火災の早期発見、初期消火能力の向上等、準防火地域の建築制限に代わる独自の総合的な安全対策について検討を行うとともに、建築基準法第3条1項三号に基づく条例の制定による建築基準法の適用除外、建築基準法第40条に基づく条例の制定による制限の付加等、準防火地域の指定解除に向けた法令上の手続きについても整理を行った。
尚、調査の実施にあたっては、学識経験者、研究者、特定行政庁、市関係各課等から構成される検討委員会における議論を踏まえ、成果のとりまとめを行った。